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サージ吸収の原理

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誘導雷は電流源であり、とにかく電流を流そうと働きます。この電流が雷サージ電流です。電流が流れにくいと、高い電圧を発生させてしゃにむに電流を流します。このとき発生する高電圧が雷サージ電圧です。
それでは、エム・レスタのうち出荷実績が特に豊富なMDP-24-1を例にとって避雷器の原理について説明しましょう。図は簡略化したMDP-24-1の回路です。ケーブルには電流を流そうと、雷サージ電圧がV1~V3の形で発生します。V1を線間サージ電圧、V2・V3を線~接地間サージ電圧と呼びます。避雷器はV1を放電素子SA1で吸収し、同じくV2・V3をSA2・SA3で吸収します。SA1~SA3は電圧依存形のスイッチと考えることができ、電圧が高くなるとアーク放電をおこしV1~V3をアーク電圧30V前後に抑えます。V1は特に被保護機器に直接加わるため、サージ電圧を極力抑えることが肝心です。このためV1に対しては放電素子SA1と電圧制限素子D1の2段構えで防護しています。SAは大電流をバイパスできますが、放電開始電圧が高いのと電圧設定のばらつきが大きいため、放電開始電圧が低くばらつきの小さいD1と組合せてサージ電圧を抑えます。ただしD1については電流耐量が小さいためR1でサージ電流を制限します。

放電素子と電圧制限素子を総称してサージ吸収素子と呼びます。理想のサージ吸収素子は、小形・電圧設定のばらつきが小さい・応答性が良い・放電耐量が大きい・短絡故障しない……ですが、全てを満足するものがないため、何種類かの素子を組合せることで素子の良い面を引出すように設計します。

MDP-24-1