エムエスツデー 2018年7月号

アプリケーション紹介

こんな変換器ご存じですか(その10)

機 種 絶縁4出力形 スプリット演算器(2) 形 式 MFS2

 前号に引続き、絶縁4出力形 スプリット演算器(形式:MFS2のご紹介ですが、今回はパソコンを利用した出力特性の設定方法を具体的にご紹介します。

図1 スプリット演算器(形式:MFS2)の外観と主な仕様

 絶縁4出力形 スプリット演算器の4つの出力特性の設定は、お手持ちのパソコンにあらかじめMFS2コンフィギュレータソフトウェア(形式:MFS2CFG(*1)をインストールしていただくことによって、簡単に実行できます。また、設定した出力特性は、グラフにより視覚的に確認できます。
 出力特性としては、4つの出力毎に次の設定項目があります。

  • 入出力特性を設定するための2組の座標(図2①
  • 出力上限リミット値と出力下限リミット値(図2③
  • 接点入力を使用する(Use)か、接点入力を使用しない(Unused)かの選択(図2⑤
  • 接点短絡で強制出力する(Close)か、接点開放で強制出力する(Open)かの選択(図2⑥
  • 強制出力時の出力値(図2⑦)。

 それでは、表1の出力特性を例に具体的に設定してみましょう。

表1 MFS2コンフィギュレータソフトウェアの出力特性設定例
設定項目 設定値
入出力特性 入力30%時 出力0%
入力70%時 出力100%
出力上限リミット値 80%
出力下限リミット値 35%
入力接点短絡時強制出力値 60%

 まず、パソコンのUSBポートと絶縁4出力形 スプリット演算器のステレオジャックを、コンフィギュレータ接続ケーブル(形式:COP-US)で接続します。次にパソコンに事前にインストールしておいたMFS2コンフィギュレータソフトウェアを起動します。
 MFS2コンフィギュレータソフトウェアが起動すると、図2の画面が表示されるので、この画面から各パラメータの設定を行います。
 設定が終わったら[Graph]ボタンを押します(図2⑧)。図3の画面が表示されます。この画面で入出力特性を確認します。

図2 MFS2コンフィギュレータソフトウェア起動画面

 強制出力接点の動作を確認するには「Discrete input change to」ボタンを押します(図3)。図4の画面が表示されます。ここで出力が強制的に60%になっていることが確認できました。

図3 入出力特性確認画面

図4 強制出力接点動作確認画面

 なお、「Adjust」ボタンを押すと出力ごとに微調整ができます(図2⑨)。
 以上の要領で、他の3つの出力特性の設定も行います。
 各出力特性の設定が終わったらファイルを保存します。その後、作成した入出力特性ファイルを絶縁4出力形 スプリット演算器にダウンロードして設定作業は終了です。
 ファイルを保存しておくと、複数台の絶縁4出力形 スプリット演算器に同じ出力特性を設定するときに便利です。
 パソコンによる簡単設定と、様々なアプリケーションに応用できる絶縁4出力形 スプリット演算器を、ぜひご利用ください。

(*1)コンフィギュレータソフトウェアは、エム・システム技研のホームページから無料でダウンロードできます。


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